プロフィール
大阪・十三を拠点に活動する4ピースバンド。Ba/Voの大塚を中心に、ツインギターとドラムで構成される編成が特徴。
ギターロックをベースにしながらも、メンバーそれぞれの音楽的バックグラウンドが絶妙に混ざり合い、聴く者の記憶のどこかに引っかかるような楽曲を生み出す。最新EP「MUNASHI」収録の「bank3」は、浮遊感のあるギターフレーズと淡々としたボーカルが印象的な一曲。
ベース/ボーカル主導の編成
本バンドの音の重心を担うのはBa/Voの大塚だ。低音楽器でありながらメロディラインの一角を担うベースは、バンドアンサンブルの中で他の楽器との境界を再定義する。ルート音を長く持続させることで曲の土台を作り、その上にギターが自由に動けるスペースを提供する──この設計が、本バンドのサウンドの呼吸感を決定している。
ボーカルとしての立ち位置は、メインを取る場面よりも他のボーカル(平井・伊藤)に重ねて厚みを出す役回りが多い。低めの声質がハーモニーの下支えとして機能し、結果としてバンド全体のコーラスワークに独特の安定感をもたらしている。
大阪という拠点
メンバーで唯一の関西在住という位置は、バンド活動における制約であると同時に、独自性の源でもある。定期的な合同リハーサルは物理的に困難だが、逆にその不便さが各自の個人作業の密度を高めている。
大阪という土地が持つ音楽的背景──ロック、ブルース、関西フォーク、ハードコアなどが混在してきた歴史──は、直接的にバンドサウンドに現れるわけではないが、リスナー側が背景として感じ取ることのできる文脈になっている。
「bank3」の聴きどころ
新EP「MUNASHI」収録の「bank3」は、本バンドのベース主導の設計が最も顕著に現れた楽曲。重心の低いベースラインと無機質なボーカルが、閉塞感と浮遊感の両方を同時に喚起する稀有な1曲だ。
ローカットを最小限に抑え、低域の圧をあえて残したミックス方針も、この曲の性格を決定づけている。ヘッドホンまたは低音が再生できる環境で聴くと、ベースが空間を埋め尽くす感覚を体感できる。
