mF247 Powerd by niwango エピソード2公開記念 特別メッセージ に・よん・なな・みゅーじっく取締役会長 丸山茂雄×ニワンゴ取締役 西村博之(ひろゆき)
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――動画って、おもしろさがビジュアルとしてみんなに伝わりやすいし、そのおもしろさの共有も割合簡単にできますよね。でも、音楽ってもっと曖昧なものだから反応するポイントが全然ユーザーごとに違いますよね。ある人が「この曲はAメロがいいけど、サビはイマイチ」だとしたら、別の人がまったく逆のこと言ったりして、でも両方とも結論としては「この曲は良い曲」って同じことを言ったり。そういうものに対して感想をどう表現するのかという問題がありますよね。ニコニコ動画だと動画にテロップとして入っていくのがうまくマッチしたと思うのですが、音楽であれと同じやり方が成立するんでしょうか。楽曲に対する好意だとか、良いと思ったものの伝え方をどう新しいmF247に入れ込んでいくのか、そのあたりに興味があります。

ひろゆき根本的に「何をもって良い音楽か」ということにもよると思うんですよ。例えば僕はSMAPの曲を聴いても良い音楽ってあまり思わない。でもあれって「SMAPだから良い音楽である」という前提で聴いている人っていると思うんですよね。同じ曲を全然無名の人がいきなり歌って同じように100万枚売れることはありえない。主観的に人が「この曲が良い」と思うことと、客観的な曲の良さとか質にはあまり関係がない。むしろ、誰がやってるとか、どういう文脈で出てきた曲なのかとか、そのときの社会的な状況とか、そういうさまざまな要素に左右されると思うんですね。曲の質というところでいうと、僕らはそれを完全にコントロールすることはできないけど、アーティストがどのようにユーザーから見えるのか、どう評価されるのか。そういう社会的な文脈の中で曲がどのように扱われるのか。そういう部分に関してはmF247側である程度コントロールできる部分もあると思うんですよ。そこのところのノウハウをためていけば、おもしろいサービスになるかなと思ってます。

丸山ひろゆきさんは自分を「門外漢」と言ってるけど、音楽というものの本質を完全につかんでるよね。ざっくり言えば、アーティストと曲があったときに、そのアーティストにどういう「ストーリー」を持たせるかということが、これまでのレコード会社のスタッフの主な仕事だったわけ。つまり、音楽におけるスタッフというのは音楽以外の社会的な部分でどうやってストーリーを作ってあげられるか。そのストーリーにのっとって彼が、あるいは彼女が日常の生活が送れるかってところが重要で、それによって彼らが作った音楽が世の中に認知されていく。ひろゆきさんはそれが「割とできるような気がする」って言ってるから期待しちゃうよね(笑)。

ひろゆきいやぁ僕、基本口八丁なんで(笑)。

――丸山さんにそこまで期待させるのは、ひろゆきさんのキャラクターですか。それとも実績ですか。

丸山彼もそうだし、ニワンゴとか、彼の周りの人たちを見てもストーリー作りの好きな人が集まってるっていうのが大きいよね。レコード会社が何で今疲弊しているのかというと、あまりにも多くの新人がいて、あまりにも多くのストーリーを何本も作らなきゃいけないってことがあるんだよ。そうやって疲弊する中で、何か1個でもうまくいったストーリーがあると、柳の下のドジョウにもう一匹、いや二匹くらいいるんじゃないかみたいに、同じストーリーを作りたがる。そういう意味で言うと、ひろゆきさんみたいに全然違うところにいた人がストーリーを作れるんじゃないか、作ってみたいって言うんだから、俺は「じゃあ作ってよ!」と(笑)。

ひろゆき最近ネットで起きた話なんですけど。ビリー・ヘリントンって外人が来日したんですよ。それは元々ニコニコ動画のユーザーが勝手にビリー・ヘリントンの動画を上げて、その人が言ってる英語の台詞が空耳でおもしろいっていうことで人気が出たんですね。それで、実際に彼が来日したときにその空耳で聞こえた台詞をそのまま言って、ユーザー大喜びみたいな。そういうストーリーってユーザーが勝手に作ったストーリーであって、彼は別にそういう意図があって言ったわけじゃない。英語でただ普通にしゃべっていただけなんですよ。じゃあそのストーリーって一体誰が作ったのっていうと、ニコニコ動画を運営している僕らじゃなくて、ユーザーが勝手に作った。勝手に作られたそのストーリーにビリー・ヘリントンも勝手に乗った。だから、ストーリーって運営側が作らなくても勝手に人が作り出すものなんじゃないかなって僕は思ってるんです。僕らが意図的にコントロールして「これは売れるから、すごい人として宣伝しよう」みたいなのって多分もうユーザーに見透かされてると思うんですよね。だから、僕らが主体的にストーリーを作るんじゃなくて、ユーザーが作るストーリーを伸ばす方が結果的にうまくいくんじゃないかなという気がしてますね。

――ソニーミュージックという大会社でストーリーを作らせる側にいた丸山さん的には、今のひろゆきさんの発言はどうですか。

丸山丸山:いや、ひろゆきさんは多分ちゃんとストーリーを作れるんだよ。今の発言はユーザーから見透かされないよう予防線を張ったんじゃないかな(笑)。

一同(笑)。

――「ネットでユーザーがストーリーを作りやすい環境を作る」というストーリーをプロデュースしていると。

丸山そうそう。

ひろゆきいやあ、でも実際なにが起こるかわからないですからねえ。

丸山そう。何が起こるかわからないからこそ、いろいろなことが起こりやすいようにしておくことだけは大事なんですよ。だから、これからは自分でストーリーを作ってもいいし、自分じゃなくてスタッフの中にいてもいいし、作りやすい環境だけ作っておいて、ユーザーが勝手に作れてもいいわけ。でも、ストーリーがないものはマーケットに出て行かない。これは事実。新しいmF247がそういう場になっていくといいね。

――mF247 Episode2、期待できそうですね! 今日はどうもありがとうございました。

(構成/文:津田大介)

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