mF247 Powerd by niwango エピソード2公開記念 特別メッセージ 丸山茂雄×西村博之(ひろゆき)
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――2005年にmF247を立ち上げたときは、DRMのかかってないMP3ファイルを無料でダウンロードさせるってだけでガチガチの音楽業界の中ではインパクトありましたよね。当時は「アーティストが公式にMP3をタダで配ります」と言うだけで、音楽業界の人からは「ええ!? そんなことしたら大変なことになるじゃない」みたいなことを言われてましたから。今はMySpaceもあれば、iTunes Storeもあるし、いろいろなチャンネルやネットプロモーションのやり方ができてます。そういう環境が整った中でmF247はEpisode2に行くわけですが、役割としては音楽ダウンロードのセレクトショップのような意味合いが強くなるんでしょうか。その上で非常に多くのユーザーを抱えるニコニコ動画という場所とそのセレクトショップをうまくつなぐという理解でいいですか。

丸山そう。いくら良いセレクトショップ作っても、人通りが多いところに作らないと意味ないからね(笑)。

――先ほどひろゆきさんは「アーティストや音楽業界にあまり詳しくない」とおっしゃってましたが、そんなひろゆきさんがなぜ100%音楽サービスであるmF247と一緒にやっていこうと思ったんですか。

ひろゆき僕、元々掲示板サイトをやってたじゃないですか。あれって要するにテキストをユーザーが勝手に書いて、その中にはおもしろいことを書く人もいて、それを読みに来る人が出てくる、そういう場所なんですね。でも、僕が掲示板最初に作ったときにテキストが大好きだったかというと、別にそうでもないんですよ。それはニコニコ動画も同じで、動画投稿サイトを始めたときに僕がネットで動画をたくさん見ていたかっていうとあまり見てないんですね。ただ、場を作るとおもしろいものを作る人が出てくるんですね。つまり、僕は「場に引きずられておもしろい人が出てくる現象」がおもしろかったということです。

――音楽でもそういう場が作れそうですか。

ひろゆき元々僕は音楽にはめちゃくちゃ疎いんです。ネット上にはいろいろ音楽を聴けるサイトがありますけど、それを見ても良い音楽がわからないんですよ。動画って最初の5秒くらい見れば大体おもしろいかどうかがわかるし、テキストもパッと見で雰囲気あったり、おもしろい文章かって何となくわかる。でも、音楽ってサビに行くまで40秒とかかかるじゃないですか。そうすると、おもしろいかどうか判断するのに時間がかかるし、曲名やアーティスト名だけ見ても、それが良い曲かどうか判断できない。僕にとっておもしろさが確認しづらいという意味で音楽って費用対効果が悪いんですよね。じゃあ、自由に音楽をアップロードできる場所作りますよとなると、結局玉石混淆の「石」の率が高くなっちゃうから、あまりおもしろい音楽を発掘できる構造になりえない。mF247を今後どうするかという話で言えば、とりあえず一定のクオリティラインを引きます。そうすると、玉石混淆の石の率が下がる。石の割合が減ればあとはもう好き嫌いの問題だから、クラシックが好きならクラシックを聴けばいいし、レゲエが好きだったらレゲエ聴けばいい。一本ラインを引くかどうかで変わるコンテンツなのかなと。

――音楽は特殊なコンテンツだと。

ひろゆき掲示板サイトで一定のクオリティを超えたものしか載せませんというサービスはあまりないんですよ。発言小町みたいに「荒らしみたいなのは載せませんよ」ってレベルならあるんですけど。発言の質が細かくチェックされた上でユーザーが参加するスペースってほとんどないし、あってもうまくいかなかった。mF247の場合、アーティストは集まってました。で、曲もそれなりにありました。ただ単にビジネスモデルが失敗したって話じゃないですか。だから、「おもしろいものを集める」ということにおいてはmF247はもう既にうまくいってると思ってるんですよ。僕としても今までやったことがない、ラインを引いた上でおもしろいものを集めるということに関わったらおもしろいんじゃないかっていう部分はありますね。

――何か具体案みたいなものは思いついてますか。

ひろゆきいやあ……2ちゃんねるは「おもしろそう」で始めてそれなりにうまく回って何とかいって、ニコニコ動画もそういうところから始めて今はユーザーは増えたけどまだ赤字みたいな状態ですから。多分mF247は僕的にはおもしろいけど、赤字の時期は長いだろうなとは思ってます(笑)。ただ、コスト構造的に音楽はそこまでお金がかからない形で作れるというメリットはありますね。掲示板だと来ている人みんなが書き込むので、100万人が書いたものをデータベース的に扱わなきゃいけない面があるんですが、音楽は一度アップされたら更新はほとんどないですよね。1時間に1曲作ってアップしてなんて人はいないわけじゃないですか。そうすると、サーバーはただユーザーにデータを送るだけで済むので、そこまでリソースコストはかからないんですよ。ユーザーが楽しむためのリソースコストで考えれば、比較的低コストで運営できるかなっていう気はしています。なので、「売り上げも低いけどコストも低いから大丈夫」っていう低空飛行状態は作れるんじゃないかなあ。で、その中で1、2個当たるものが出てくれば何とかなると。そんな感じです。

丸山そうそう。1、2個当たれば何とかなるはずなんだよ。

――あくまで当たれば、という前提ですけどね。

一同(笑)。

――何かおもしろいことが起きてる! となっておもしろい人がニコニコ動画みたいにどんどん集まってくると。

ひろゆき2ちゃんねるだとたまたま『電車男』のようにヒットしたものがありましたからね。結局、おもしろい人が集まっておもしろいことをやっていると何か当たったりするんですよ。これはもう確率的な話で。だから、それはもう場所を作ってあとはゆっくり眺めて待つしかないのかなあっていう。

丸山結論的にはそういうことだよね。俺も「ゆっくり待てばいいや」って思ってたんだけど。ゆっくり待つには金がかかり過ぎちゃって、俺の手持ちの金ではもう無理だったっていう(笑)。

ひろゆき(笑)。

丸山だからそこの部分も、もうちょっと大きい財布の方に幅寄せしたってことだね。

ひろゆきいやあ。僕だって「いかに安くサイトを回すか」みたいな、コスト構造しかわからないですよ。

丸山そういうノウハウを持ってるわけじゃない。

ひろゆきというよりも、何をあきらめるかだと思うんですね。例えば、個人情報をそもそもサーバーの上に置かないようにして「クラックされてもしょうがないよね」的なレベルのものを作ってしまえばファイアウォールもいらないし、強固なデータベースもいらないわけです。あとは、1カ月に一度くらいは落ちてもいいよね的なレベルで良ければ、サーバー2台を冗長化させるとかそういうものも必要なくなる。なるべく安く運営をするやり方はわかっているので、最初はそういうやり方で低空飛行しようかな、と。

――新しいmF247は、サイトの見え方としてはあくまで独立した形でやるんですよね。ニコニコ動画とは分離した形になってますけど、将来的にこれがもうちょっと融合していくようなことはあるんでしょうか。それとも分離したまま、ニコ動的なおもしろさがmF247にプラスされていくみたいな可能性もあるんでしょうか。

ひろゆき個人的な意見になっちゃいますけど、アーティストさんが何を望んでいるのか現段階ではまだわからないんですよね。一度新しい形でオープンしてみてアーティストさんたちの反応を見つつという感じですね。アーティストさんたちがニコニコ動画と融合していくことに違和感を感じないのであれば、そうした方がユーザーも増えるだろうし、逆に「ちょっとニコニコは勘弁」みたいな人が多いのであれば、無理して融合させる必要もないかなって思ってます。

丸山ひろゆきさんが一番気にしているのはそこだよね。

ひろゆき結局アーティストさんが何を考えているかですよ。mF247って彼らがいなくなったら結局何も資産が残らないわけじゃないですか。だから、とにかくアーティストさんが満足する仕組みを作るのが大前提。そこが目的だから、手段としてニコニコ動画を使うかどうかはその時々の状況によって変わってくるとは思います。

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